寄稿されなかった方の零薫

 酒と海は似ている。その心は、頭を沈めると思考が鈍く緩やかになる。生温い海の中にからだを浸して目を瞑ると、開放感と気だるさが爪先から頭のてっぺんまでを隈無くくるんで考えるちからを奪う。頭の上方にあるグラスを眺めながら、ああ、見た目も海に似ているなとぼんやりと思った。アルコールの泡は波打ち際と似ている。

 どうしてこうなったのだろうと思考を巡らせても空っぽの頭は動かない。

 同居人であり高校を卒業してから一緒に住んでいるユニット仲間と一緒に帰っていたら、雨に降られて二人で走った。

「びちょびちょじゃのう」

 そう言って一つに結わえるようにして髪を絞った。ジャケットを脱いで

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